食料品等販売業の営業許可を自分で取得する方法

食料品等販売業の営業を行うには、まず所管する保健所に営業許可申請を行い、条例に定められた施設基準に合致した施設をつくり、営業許可を受けることが必要です。
この記事では、許可取得までの流れと営業許可の要件について説明します。
食料品等販売業の営業許可とは
食料品等販売業とは、弁当類、総菜類、乳製品、食肉製品、魚介類加工品、その他の調理加工を要しないで直接摂食できる食品を販売する営業のことを指します。調理加工を要しない食品の販売ですので、お弁当を調理して販売しているお弁当屋さんの場合は、飲食店営業となります。
例えば、飲食店営業などは、食品衛生法という法律で定めている営業許可が必要ですが、食料品等販売業については、都道府県が条例で定めている営業許可が必要となります。つまり、都道府県によって、営業許可が不要ということもあるわけです。こちらでは、東京都食品製造業等取締条例で定めている営業許可が必要な東京都の場合で説明します。都道府県によって、内容も異なりますので、詳細は所管する保健所に事前に問い合わせ、相談するようにしましょう。
営業許可取得までの流れ
営業許可は、次の①~⑥の手順で取得します。
①事前相談
営業所を所管する保健所の食品衛生担当へ、施設の設計図等を持参の上、事前に相談します。この相談は、施設の工事を行う場合は、工事着工前に行うようにしましょう。
②申請書類の提出
申請の際に必要な書類を揃えて、施設工事完成予定日の10日くらい前に提出してください。必要書類は後述します。
③施設検査の打合せ
申請の際、担当者と工事の進行状況の連絡方法や検査日等の相談を行います。
④施設完成の確認検査
営業者本人の立ち会いが必要です。
この時、施設基準に適合しない場合は許可になりません。不適事項については、改善後、改めて再検査を受ける必要があります。
⑤許可書の交付
施設基準適合確認後、許可書の交付までには数日かかりますので、開店日についてはあらかじめ打合せしておくようにしましょう。
⑥営業開始
営業許可書受領の際には、印鑑が必要です。
食品衛生責任者の名札を見やすい場所に掲示してください。
営業許可取得の要件
営業許可を取得する要件は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 営業施設・設備の基準を満たしていること。
- 施設ごとに食品衛生責任者をおくこと。
- 貯水槽使用水(タンク水)や井戸水等を使用する場合は水質検査を行うこと。
水質検査は特殊な場合ですので、営業施設・設備と食品衛生責任者が重要となります。
食品衛生責任者は、特定の資格を有する者もしくは養成講習会修了者である必要があります。
特定の資格とは、栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、と畜場法に規定する衛生管理責任者若しくは作業衛生責任者若しくは船舶料理士の資格又は食品衛生管理者若しくは食品衛生監視員となることができる資格です。
栄養士や調理師などの資格を有しない方は、食品衛生責任者の資格取得のための養成講習会を受講してください。約6時間の講義(テスト含む)と、費用が1万円ほど(教材含む)必要です。平成9年から全国標準化されておりますので、どこで受講しても大丈夫です。
営業施設・設備は、営業施設の構造、食品取扱設備、給水及び汚物処理について共通基準が設けられており、これらをクリアする必要があります。また、業種ごとに定められた特定基準もあり、食料品等販売業については、以下4つの特定基準があります。
- 取扱量に応じた陳列ケース及び取扱器具を備えること。
- 冷蔵設備は、常に5℃(法に保存基準が定められているものは、それによる。)以下に冷却できる能力を有すること。
- 運搬容器はふたがあり、専用のものであること。
- 発酵乳又は乳酸菌飲料を扱う場合は、汚染防止の設備をした空瓶置き場が設けられていること。
なお、包装食品のみを販売する場合は、施設基準の一部が緩和されますので、自分の店の施設設備や取り扱う食品などについて事前相談の段階で、保健所に確認するようにしましょう。
費用
東京都の場合、営業許可の新規手数料は13,200円です。こちらの費用については、申請前に保健所に確認するようにしてください。
手数料よりは、営業設備等に費用を要しますので、必要な設備が良く分からない場合は、保健所への事前相談を行うようにしましょう。
必要書類
- 営業許可申請書 1通
- 営業設備の大要・配置図 2通
- 許可申請手数料
- 食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳等)
- 水質検査成績書(貯水槽使用水、井戸水使用の場合)
- 履歴事項全部証明書 ※法人の場合のみ
まとめ
食料品等販売業の営業許可を取得するための申請書などの必要書類は、営業設備の配置図に少し時間を要しますが、手間を考えなければ十分自分で作成できます。それよりも、所管の保健所に、許可申請の要否、申請が必要な場合は、施設・設備基準について事前確認をしっかりと行うことが重要です。また、食品衛生責任者の受講が必要な場合は、余裕を持って手配しましょう。
営業許可はスタートです。食品の取扱い等にも十分留意して、より安全で衛生的な食品を提供していきましょう。