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【会社設立後の提出書類】⑧健康保険・厚生年金保険 新規適用届の書き方(記入例あり)

会社を設立すると社会保険への加入が必要となります。「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」は読んで字のごとく、健康保険と厚生年金保険に新たに加入する際に届出が必要となる書類です。

今回は新規適用届の概要と作成時のポイントについて説明します。

健康保険・厚生年金保険新規適用届について

健康保険・厚生年金保険新規適用届(以下、新規適用届)は健康保険および厚生年金保険への加入手続きで必要となる書類です。

法人の場合、常時従業員を使用するものは、健康保険および厚生年金保険の加入が法律により義務化されています。

社長一人で営業をしていて、従業員を雇用していない会社であっても加入しなければなりません。会社を設立したら健康保険および厚生年金保険の加入は必須だと覚えておきましょう。

提出期限は会社設立日から5日以内

新規適用届は、健康保険および厚生年金保険に加入すべき要件を満たした日から5日以内に提出しなければなりません。

法人の場合、会社設立によって加入義務が生じるため、「会社設立日から5日以内」が提出期限になります。

提出方法と提出先

新規適用届の提出方法と提出先は、郵送の場合は事務センター、窓口持参の場合は事業所所在地を管轄する年金事務所です。

なお、事業所の所在地が登記上の所在地と異なる場合は、事業所の所在地を管轄する年金事務所(事務センター)のほうに提出します。

また、電子申請による提出も可能です。

添付書類

法人の場合、次の書類を添付する必要があります。

☑法人登記簿謄本(登記事項証明書)
※事業所の所在地が登記上の所在地と異なる場合は、賃貸借契約書のコピーなど事業所所在地を確認できるものを別途添付します。

☑法人番号指定通知書のコピー
※国税庁法人番号公表サイトの法人情報画面(事業所名称、法人番号、所在地が掲載されているもの)をプリントアウトしたものでもかまいません。

健康保険・厚生年金保険新規適用届の書き方

ここからは新規適用届の書き方について説明します。新規適用届には規定の様式があり、日本年金機構ホームページでダウンロードすることができます。

記入するときのポイント

新規適用届は表裏両面に記入項目があります。その中から、記入時に注意すべきポイントを抜粋して説明します。

新規適用届の注意点

①事業の種類
「事業所業態分類票」を参照して記入します。「事業所業態分類票」は日本年金機構のホームページでダウンロードできます。

②事業所所在地
都道府県名は除いて記入します。

③事業所名称
会社形態のフリガナは、次の略称を使用します。

  • 株式会社:「カ」
  • 有限会社:「ユ」
  • 合名会社:「メ」
  • 合資会社:「シ」

※その他の法人は、そのまま記入します。

④事業所の電話番号
市外局番と市内局番の間、市内局番と加入者番号の間にそれぞれハイフン(‐)を記入します。また、事務担当者名は必ず記入してください。

⑤健康保険組合名
設立している健康保険組合がある場合に記入します。

⑥厚生年金基金番号、厚生年金基金名
厚生年金基金へ加入している場合に記入します。

⑦番号
13桁の法人マイナンバーを記入します。

⑧「事業主代理人」有の場合
事業所が支社、支店、営業所、工場等の場合で、事業主の代理人を定める場合に記入します。

⑨給与形態、諸手当の種類
該当するものをすべて丸で囲みます。

⑩社会保険に加入しない従業員について
該当する従業員の人数と勤務形態を記入します。

⑪事業所の所在地略図
簡単な地図を記入します。なお、インターネットの地図をプリントアウトして、貼付してもかまいません。

記入例

最後に新規適用届の記入例を掲載します。書類作成時の参考にしてください。

新規適用届の記入例