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現在事項全部証明書って何?履歴事項全部証明書との違いは?

現在事項全部証明書は、4種類ある登記事項証明書の中の一つです。ここでは、現在事項全部証明書とは「どのような内容が載っているのか」「どのような時に使うものなのか」「履歴事項全部証明書と何が違うのか」などについて解説します。

現在事項全部証明書とは

現在事項全部証明書は、基本的には会社の現在の登記内容が記載されている証明書です。

証明書を取得した日現在での、会社の商号、本店、目的、資本金などの会社の登記内容を公的に証明することができます。

現在有効ではない、過去の会社の情報については一部を除いて記載されていません。

例外的に、会社の商号と本店所在地については、現在の一つ前の情報についても記載されています。

利用シーン

現在事項全部証明書を利用するのは、現在の会社の役員が誰なのか、現在の会社の目的がどうなっているのかなど、現在の会社の情報のみを証明すればよいケースです。

たとえば、現在自分が会社の代表者であることを証明する必要がある場合の「資格証明書」として、現在事項全部証明書を提出する場合があります。

後述する「履歴事項全部証明書」には、現在の会社の情報だけでなく、請求日の約3年前からの変更履歴についての情報も記載されています。そのため、履歴事項全部証明書に比べると、現在事項全部証明書の方が記載されている情報量は少なくなります。

どちらを取得すればよいのか分からない場合には、情報量の多い「履歴事項全部証明書」を取得したほうが汎用性は高いでしょう。

ただし、変更履歴が多い会社の場合、「履歴事項全部証明書」の枚数が膨大な量になってしまうことがあります。証明書の枚数が50枚を超えると手数料が加算されることや、記載量が多すぎて見にくくなることから、現在事項全部証明書を取る方がよいケースもあります。

また、変更前の情報をできれば知られたくないという場合にも、現在事項全部証明書を取得したほうがよいでしょう(履歴事項全部証明書は誰でも取得できるため、過去の登記内容を隠すことができるわけではありません)。

いずれにせよ、提出先にどの種類の登記事項証明書を取得すればよいのかを確認するのがベターです。

記載されている事項

現在事項全部証明書に記載されている事項は、以下の通りです。

①現在の会社の有効な登記事項(商号・本店・公告方法・目的・発行可能株式総数・発行済株式の総数・資本金の額・株式の譲渡制限に関する規定・役員など)

②会社の成立年月日

③役員の就任年月日

④現在の商号の一つ前の商号

⑤現在の本店所在地の一つ前の本店所在地

取得する方法

現在事項全部証明書は、全国の法務局で取得することができます。会社の本店住所に関わらず、全国どこの法務局でも取得可能で、たとえば、東京の法務局で大阪が本店の会社の現在事項全部証明書を取得することもできます。

法務局に登記事項証明書の交付申請書が置いてあるため、必要事項を記載して提出します。
交付申請書は、法務省のホームページからダウンロードすることもできます。

交付申請書に記載する内容は、以下の通りです。

①申請人の住所、氏名(自分の住所、氏名を記入します)

②商号・名称(現在事項証明書を取得する対象の会社名を記入します)

③本店(現在事項証明書を取得する対象の会社の本店所在地を記入します)

④会社法人等番号(現在事項証明書を取得する対象の会社の会社法人等番号を記入します)

⑤請求する登記事項証明書の種類にレ点をつけます。現在事項証明書を取得する場合は、現在事項証明書の欄にレ点をつけます。

⑥請求する通数(必要な証明書の通数を記入します)

また、現在事項全部証明書は、法務局を訪れなくても、郵送による交付請求や、インターネットを利用してオンラインにより交付請求することができます。

郵送の場合、法務省のホームページから交付申請書をダウンロードして必要事項を記入し、手数料分の収入印紙と切手を貼った返信用封筒と共に最寄りの法務局に送ります。

オンラインによる交付請求の方法については、法務省の案内ページを確認しましょう。

手数料

現在事項証明書を取得するためには、手数料を納める必要があります。
手数料は、請求方法によって異なります。

法務局の窓口で請求する場合1通600円
オンラインによる交付請求をする場合郵送での受け取り 1通500円
法務局窓口での受け取り 1通480円
郵送で交付請求する場合1通600円

1通の枚数が50枚を超える場合、その超える枚数50枚までごとに100円が加算されます。

履歴事項全部証明書との違い

履歴事項全部証明書には、現在事項全部証明書に記載されている内容に加えて、基準日(請求日の3年前の年の1月1日)以降に抹消された登記内容についての情報も記載されています。

たとえば、2020年12月に履歴事項全部証明書を請求すると、2017年1月1日以降に抹消された登記内容が記載されています。

2017年1月1日以降に会社の目的、資本金、役員などの登記内容に変更があった場合には、変更前の内容についても記載されています。

現在事項全部証明書の場合、会社の商号と本店所在地については、現在の一つ前の情報だけは記載されますが、それ以外については、過去の情報は記載されていません。

履歴事項全部証明書の場合は、基準日以降の変更内容であればすべての変更前の内容が記載されています。

上記の例の場合、2017年1月1日以降にたとえば会社の目的を3回変更している場合、変更前の3回分の目的の内容がすべて記載されています。

なお、基準日(上記の例の場合2017年1月1日)よりも前の変更内容を証明する必要がある場合には、「閉鎖事項証明書」を取得する必要があります。

こんな時は履歴事項全部証明書が必要

履歴事項全部証明書を取得する必要があるのは、現在の登記内容だけでは情報が足らず、変更前の登記内容についても証明する必要がある場合です。

たとえば、会社の過去の事業目的や資本金の額、過去に自分が会社の役員だったことを証明する必要がある場合など様々なケースが考えられます。

履歴事項全部証明書の方が情報量は多いため、迷った場合には履歴事項全部証明書を取得する方が安心です。基本的に、現在事項全部証明書と履歴事項全部証明書の手数料は同額です。
ただし、50枚を超える場合には手数料が加算されます。

まとめ

現在事項全部証明書は、現在の会社の登記内容だけを証明すればよいという場合に取得するべき証明書です。情報量としては、履歴事項全部証明書よりも少なくなるため、現在事項全部証明書でよいのかは事前に提出先にしっかりと確認しておきましょう。

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