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補助金・助成金の利用を検討する前に!留意点と探し方

「資金調達はどちらを選ぶ?補助金と助成金の違い」の記事では、補助金と助成金の特徴について触れました。今回はそれぞれの制度を利用する際の留意点、および補助金や助成金の探し方を紹介します。

補助金・助成金を利用する時の留意点

補助金や助成金はどちらも“返済する必要のないお金”ですので、もらって損はありません。

しかし、受給資格や必要な手続きがある点には注意が必要です。そのなかでも、特に留意しておくべきことが、以下の3つです。

申請要件を満たしているか確認

補助金や助成金によっては申請要件が設けられており、従業員や資本金が一定の数に達していない小規模事業者や中小企業に限定されたものも多くあります。

申請する際は、自社が受給資格の要件を満たしていることを確認しましょう。

申請前も申請後も手間がかかる

補助金や助成金は制度が複雑で、公募要領を読んでも把握しづらいケースが少なくありません。

特に補助金制度の場合、年度によって制度の内容が変わることもあるため、自社に合ったものを見つけるだけでもひと苦労。さらに、事業計画書や多くの添付資料を作成・準備しなければならず、かなりの労力を要します。

採択後にも手間がかかる業務や手続きが待ち構えています。制度によっては膨大な書類を作成せねばならず、ネジ1本に至るまで精緻に記録しなければならないものもあります。

補助金や助成金は返済する必要のないお金ですが、そのお金をもらうには相応の手間がかかることは覚えておきましょう。

厚労省管轄の助成金は社労士が代行可能

一定要件を満たせば必ずもらえる「厚生労働省管轄の助成金」で注意しておくべき点があります。それは、助成金申請の代行は社会保険労務士の業務である法律で定められていることです。

助成金の申請には、それなりの労力を要します。そこで知り合いのコンサルタントにすべて任せようとした場合、そのコンサルタントが社会保険労務士等でなければ違法になるので注意しましょう。

不正受給の代償は大きい

補助金の不正受給が発覚した場合、受給額の全額返還はもちろんのこと、経済産業省のホームページで社名と処分内容が公表されます。会社の名を汚し、企業ブランドの崩落を招かないためにも、不正受給は絶対に行わないようにしましょう。

補助金・助成金の探し方

補助金や助成金の制度は数多くあります。「どうやって自社に合った補助金や助成金を見つければいいの?」と悩む人も多いはずです。

そこで、各種補助金・助成金に関する情報を得られるWebサイトを紹介します。

補助金は中小企業庁ホームページ

補助金情報が掲載されているのが、中小企業庁ホームページの「補助金等公募案内」ページです。公募情報の他にも、採択結果なども同ページで公表されます。

補助金は公募開始から締め切りまでの期間が1カ月前後と短期です。公募開始の情報を見落とさないように、同ページをこまめにチェックしましょう。

中小企業庁「補助金等公募案内」ページ
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/koubo/

助成金は厚生労働省ホームページ

助成金情報は厚生労働省のホームページで確認しましょう。「各種助成金・奨励金等の制度」のページでは、事業主向けの雇用関係助成金や事業主団体向けの助成金などが掲載されています。

厚生労働省「各種助成金・奨励金等の制度」ページ
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/joseikin_shoureikin/index.html

検索機能が便利なJ-Net21

独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21は、中小企業ビジネス支援サイトとして、経営に関するノウハウや事例、特集記事などを掲載しています。

「支援情報ヘッドライン」ページでは、地域や利用目的、支援制度の内容から該当する補助金・助成金を探すことができ、フリーワード検索も可能。補助金と助成金をひとつのサイトでまとめて検索できるのでおすすめです。

J-Net21「支援情報ヘッドライン」ページ
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/support

まとめ

補助金や助成金は返済義務がないお金のため、経営を大いに助けるものです。しかし、その一方で、申請や手続きなどに手間がかかる点には要注意。補助金をもらえたのはいいけれど、業務が煩雑すぎて多忙を極めてしまう…という状況に陥るおそれもあります。そのあたりに留意して、補助金や助成金を利用することが鉄則です。