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【本店移転登記】所在地はビル名・部屋番号まで記載すべき?

会社の本店を登記する際、ビル名や部屋番号まで記載した方がよいのでしょうか?

記載することがプラスになる場合とそうでない場合があるため、比較検討して決めましょう。

ここでは、ビル名等を記載するメリット・デメリットや注意点について解説します。

本店所在地にビル名は必要?不要?

会社の本店所在地は登記する必要がありますが、ビルやマンションなどの場合、どこまで記載する必要があるのでしょうか。

必ず記載しなければならないのは、本店所在地の番地までです。

たとえば、東京都中央区〇町一丁目2番3号ABCビル101号室に会社本店がある場合、「東京都中央区〇町一丁目2番3号」までは必ず記載して登記しなければなりません。

「ABCビル101号室」については記載しても記載しなくてもかまいません。建物名の「ABCビル」だけ記載したり、部屋番号の「101号室」だけ記載したりすることも可能です。

本店所在地にビル名等を記載するメリットとデメリット

本店所在地にビル名やマンション名を記載することには、メリットとデメリットがあります。それぞれについて紹介します。

ビル名等を記載するメリット

メリット①:郵便物が確実に届く

ビル名や部屋番号を記載するメリットとして、郵便物が確実に届くという点があります。

登記されている本店住所を見て郵便物を送られてくる場合、ビル名や部屋番号の記載がなければ、郵便物が届かなかったり、届くまでに時間がかかったりする可能性があります。

もし、ビル名等を登記しない場合でも、会社のホームページや名刺には、ビル名や部屋番号まで記載することをお勧めします。

メリット②:ブランド力のあるビル名の場合にはイメージアップにつながる

ビルやマンションにブランド力がある場合、ビル名やマンション名を書くことで、信用力やイメージが向上する可能性があります。ブランド力のあるビル等に入居した場合には、それを生かすためにもビル名まで記載することをお勧めします。

ビル名等を記載するデメリット

デメリット①:プライバシーの問題

登記をすると不特定多数の人から会社の情報を見られることになります。そのため、プライバシーの問題で、ビル名や部屋番号までは記載したくないというケースもあります。

特に、本店所在地と代表者の自宅が同じという場合には、自宅を知られるのを防ぐためにビル名や部屋番号を記載しないということもあるでしょう。

デメリット②:ビルの一室だと零細企業という印象も

特にブランド力のあるビル等ではない場合に、ビルの一室が本店だと零細企業という印象を与える可能性があります。ビル名があまり洗練された印象でない場合等も、記載することにデメリットを感じるかもしれません。

デメリット③:ビル内で別の部屋に移転した場合等に変更登記が必要となる

部屋番号を記載したケースで、同じビル内の別の部屋に本店が変わった場合には、本店移転登記が必要となります。また、ビルのオーナーが変わった場合等にビル名が変更になると、変更登記が必要となります。

ビル名や部屋番号を登記していなければ、これらの登記は不要なため、無駄な費用や手間をかけずに済みます。

本店所在地を記載する際の注意点

本店所在地を記載する際の注意点について解説します。

会社として使用できるか要確認

賃貸マンションは、住居専用の場合があります。会社の本店として使用することができるかは、事前に管理会社やオーナーに確認する必要があります。
また、会社の表札を出していいかについても確認しましょう。

信用力が問題となる場合がある

バーチャルオフィスや自宅でも本店所在地として登記することは可能ですが、取引先や金融機関からの信用が得にくい場合があります。
これらを本店所在地としている場合、会社の実態があるのか、ただのペーパーカンパニーではないのかといった疑問を持たれる可能性があります。
また、会社の業務内容として応接スペースなどが必要な場合にも、別の本店にした方がよいかもしれません。

まとめ

会社の本店所在地は、ビル名や部屋番号を記載してもしなくても自由です。自分の会社の状況や希望に合わせてよりよい記載方法を選びましょう。

本店所在地に変更があれば登記が必要となりますが、自分一人で書類を完璧に整えるのは意外と難しく、失敗のもととなりえます。Legal Script(本店移転登記)なら、簡単な入力で登記に必要な書類が作成できます。

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