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初めてでも安心!青色申告の手順をわかりやすく解説

これから起業しようとする方やすでに起業をした方は、確定申告を青色申告で行う方法をマスターすれば、税金面でさまざまな特典を享受することができます。

そこで、この記事では、青色申告を利用する手順について解説します。

青色申告を利用するための手順

青色申告とは、簡単に言うと、事業のお金の出入りを正確に記帳した帳簿に基づく確定申告のことです。一般の確定申告のことを「青色申告」と区別して「白色申告」と言います。

正確な帳簿に基づく申告書を提出するだけで、さまざまな税金の特典が受けられますので、事業を営む方はこれを利用しない手はありません。

青色申告を利用するための手順は、次のとおりです。

①青色申告承認申請書の提出
②帳簿類を整備し記帳を行う
③青色申告決算書を作成する
④青色申告決算書に基づき申告を行う

青色申告承認申請書の提出

青色申告をするには、まず、青色申告をしたい年の3月15日までに、青色申告承認申請書を、管轄の税務署に提出します。1月16日以降に起業した事業主がその年に利用する場合には、起業した日から起算して2カ月以内に、この申請書を提出します。

個人事業の場合で、事業に専従する事業主の配偶者や同居の親族がいる場合には、「青色事業専従者給与に関する届出書」も同時に税務署に提出しておくとよいでしょう。

帳簿類を整備し記帳を行う

青色申告承認申請書を税務署に提出したら、その申請書に記載した備付帳簿を用意して、記帳を行います。

現金の出し入れを記録する現金出納帳については日々記帳する必要がありますが、その他の帳簿については、月末にまとめて帳簿付けを行ってもいいでしょう。

事業所に青色申告用ソフトを導入している場合には、記帳作業の代わりに、データ入力を行います。経理ソフトは、現金出納帳などの主要帳簿をいつでもプリントアウトできるので、ソフトを導入している場合には、帳簿の備付は不要です。

青色申告決算書を作成する

個人事業主の場合は課税期間が終了する12月31日が過ぎたら、法人の場合は事業年度が終了したら、決算を行い、決算後の仕訳帳及び総勘定元帳から貸借対照表と損益計算書を作成します。そして、その結果を、税務署に提出する青色申告決算書に記入します。

青色申告用ソフトを導入していると、決算仕訳を入力すると、自動的に税務署に提出できる状態の青色申告決算書をプリントアウトできるので、大変便利です。手書きだと手続きに膨大なエネルギーを使うので要注意です。

青色申告決算書に基づき申告を行う

個人事業の場合には、毎年2月中旬から3月中旬の確定申告の時に、青色申告決算書によって計算した事業収入および事業所得を確定申告書に記載し、青色決算申告書を添付して提出します。

法人の場合には、事業年度が終了してから2か月以内に、この青色申告決算書によって計算した事業収入および事業所得を、法人税申告書に記載し、青色決算書を添付して提出します。

青色申告では、現金出納帳などの事務所に備え付けることなどが義務化されていますが、申告の際にそういった帳簿を持参する必要はなく、ただ申告書に青色申告決算書を添えて提出するだけでよいので、意外なほどあっさりしています。

所得税青色申告決算書について

青色申告を行うためには、申告の時までに、所得税青色申告決算書を作成しなくてはなりません。青色申告ではない普通の申告では、事業収入を計算する計算は、収支内訳書によりますが、青色申告の場合には、所得税青色申告決算書を使わなくてはなりません。

所得税青色申告決算書の作成は青色申告のメインとなる手続きで、この書面さえしっかり作成できれば、それによって算出された事業収入と事業所得を申告書の所定欄に記載するだけです。申告においては、これ以外に、青色申告と一般の申告の違いはありません。

提出先、提出期間、提出方法

所得税青色申告決算書の提出先は、管轄の税務署の窓口です。

提出期間は、個人事業の場合は毎年2月中旬から3月中旬の確定申告の期間、法人の場合は事業年度終了後2か月以内です。

提出方法は、申告書と一緒に税務署の窓口に郵送または持参するのが原則です。

様式の入手方法

所得税青色申告決算書(通常は4枚で構成されます)は、税務署の窓口で無料で交付を受けることができます。また、国税庁のホームページからダウンロードによって取得することも可能です。

青色申告用の会計ソフトを導入している場合には、そのまま税務署に提出できる状態の所得税青色申告決算書がプリントアウトされてきますので、特に様式を入手する必要はありません。

手書きで決算書を作成すると1か所間違うとあちこち訂正が必要になり、書面の作成に非常に手間がかかりますが、会計ソフトからプリントアウトする場合には、間違った時の訂正が簡単に行え、しかも、仕上がりが美しく、非常に作業が楽です。

まとめ

さまざまな節税制度を利用できる青色申告は、事業を営む場合にぜひ利用したい制度のひとつです。

青色申告を行う場合の最大の障壁は、決算書を複式簿記で作成しなければならず、簿記の知識が必要だということですが、この点については、税理士に依頼したり、会計ソフト会社のサポートサービスを利用することで解決できます。

青色申告を利用しないと、所得税の負担が大きくなるだけでなく、それに連動して支払額が決まる個人住民税、国民健康保険料、介護保険料など(個人事業の場合)、法人住民税、法人事業税(法人の場合)の負担も大きくなり、事業主にとって大きな不利益を被ります。

ぜひ青色申告を利用して、そういった負担を軽減したいものです。