【代表取締役住所変更】「登記すべき事項」は何を書く?
代表取締役の住所は登記されます。そのため、代表取締役の住所が変わった場合には、変更登記が必要です。
住所変更登記は比較的簡単なので、司法書士に依頼せずに自分で申請することが十分可能です。この記事では、代表取締役の住所変更登記をする場合の「登記すべき事項」の記載内容などについて説明します。
登記すべき事項とは
登記を申請する際には、申請書に「登記すべき事項」の項目を設けて必要事項を記載する必要があります。
代表取締役の住所変更登記をする場合の「登記すべき事項」の記載内容は、以下のとおりです。
・「役員に関する事項」
役員に関連する登記を申請する際の定型的な見出しとして記載します。
・「資格」
代表取締役と記載します。
・「住所」
代表取締役の新住所を記載します。
・「氏名」
代表取締役の氏名を記載します。
・「原因年月日」
住所移転の年月日を記載します。
住所移転をしていなくても住所変更登記が必要になるケース
住所移転をしていなくても、住所変更登記が必要となるケースがあります。
それは、住居表示実施や行政区画の変更といった自治体の事情により、住所の地番が変わった場合です。
たとえば、市町村合併によりA市がB市になり、
合併前:A市B町一丁目2番地 → 合併後:B市B町一丁目2番地
に変わった場合には、地番が変わっていないので住所変更登記は必要ありません。
一方、住居表示実施により、
変更前:A市B町一丁目2番地 → 変更後:A市B町一丁目2番3号
に変わった場合には、地番が変わっているため住所変更登記が必要です。
このように自治体の事情で住所の表記が変わった場合には、自治体で発行する変更証明書、住居表示実施証明書などを添付することで、登録免許税が免除されます。
登記すべき事項の記入例
ここでは、具体例に登記すべき事項の記載方法を紹介します。
例)代表取締役甲野太郎が令和2年2月2日に東京都新宿区西新宿一丁目●番●号に住所を移転した。
登記すべき事項
「役員に関する事項」
「資格」代表取締役
「住所」東京都新宿区西新宿一丁目●番●号
「氏名」甲野太郎
「原因年月日」令和2年2月2日住所移転
住所移転日、新住所は、住民票記載の移転日、住所をそのまま正確に記載することが基本です。ただし、マンション等の集合住宅の場合に、マンション名や部屋番号については記載を省略することができます。
登記手続きの流れ
代表取締役の住所変更登記の登記手続きの流れを紹介します。
住民票等で住所、住所移転日を確認
登記の際に、住民票等を提出する必要はありませんが、正確な住所や住所移転日を確認するために、住民票等を用意するとよいでしょう。
登記を申請する
書面またはオンラインの方法で、会社の本店の住所地を管轄する法務局に登記を申請します。
代表取締役の住所変更登記の場合、基本的に添付が必要な書類はありません。
ただし、住居表示実施など自治体の事情により住所表記が変わった場合には、自治体で発行する変更証明書等を添付することで、登録免許税が非課税となります。
書面申請の場合、申請書に登記すべき事項を記載する方法と、CD-Rなどの電磁的記録媒体に登記すべき事項を入力して提出する方法があります。
詳しい申請方法などについては、以下の記事をご覧ください。
>役員の住所変更登記が必要なケースとは?手続きの方法や費用も解説)
まとめ
代表取締役の住所変更登記は、比較的簡単な手続きですが、それゆえにうっかり申請するのを忘れがちな登記でもあります。
登記内容に変更があった場合、2週間以内の登記申請が義務付けられているため、住所が変わった場合には、速やかに登記を申請しましょう。
会社の本店と代表取締役の住所が同じというケースも多く、本店移転登記と同時に住所変更登記が必要となることもあるので、見落とさないように気をつけましょう。
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