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みなし解散の通知が届いたら…会社継続登記の申請手続きとは?

みなし解散とは、法務局が一定期間、登記手続きがない休眠会社・法人に対して通知を送付し、必要な手続きが行われなければ解散したものとみなすことを言います。

今回は、みなし解散の通知が届いたらどうすればよいのかなどについて解説します。

みなし解散とは?

法務局は、2014年(平成26年)以降、毎年、休眠会社(最後の登記から12年を経過している株式会社)および休眠一般法人(最後の登記から5年を経過している一般社団法人・一般財団法人)の整理作業を行っています。

対象となる休眠会社および休眠一般法人に対しては、一定の手続きを行う旨の官報公告を行うとともに通知を送付しており、この通知が届いた休眠会社および休眠一般法人が何もしなければ、解散したものとみなされることになっています。これをみなし解散と言います。

※以降、基本的に株式会社について説明していきます。

みなし解散の通知が届いたら

管轄の法務局から送付されてくるみなし解散の通知には次の事項が記載されています。

  • 休眠会社・休眠一般法人について官報公告を行ったこと。
  • まだ事業を廃止していない場合にはその旨の届出を2か月以内に行うこと。
  • 2か月以内に届出を行わず、必要な登記(役員変更など)も申請しない場合には、解散したものとみなすこと。

よって、まだ会社として存続させるのであれば、この通知を受けて(正しくは官報公告の日から)2か月以内にまだ事業を廃止していない旨の届出を行うか、役員変更などの登記を申請する必要があります。

この対応をしなければ、法務局の登記官によってみなし解散の登記が行われます。

登記の申請が重要

法務局にまだ事業を廃止していない旨の届出だけを行えば、取りあえずはみなし解散の登記は避けられます。
ただし、あわせて必要な登記を申請しない限り、翌年もみなし解散の通知が送られてきます。

会社として存続させるのであれば、通知を受けた時点で、必要な登記を申請することが重要です。

過料について

みなし解散の通知が届くのは、12年間登記手続きを行っていない会社ですが、基本的にはいわゆる「選任懈怠」または「登記懈怠」の状態にあり、100万円以下の過料(罰金のようなもの)の対象になっていると言えます。

※取締役の任期は原則2年で、非公開会社(株式譲渡制限会社)であれば、10年まで伸ばすことができます。つまり、少なくとも10年に1度は重任(再任)登記が必要になるということです。

この過料については、上記のみなし解散の通知を受けて必要な登記を申請したあと、裁判所から通知されることになります。

選任懈怠や登記懈怠については以下の記事で詳しく解説しています。

>役員の任期が切れたまま…選任懈怠が発覚したときの対処法は?

みなし解散後に会社継続登記を行う方法

登記官によってみなし解散の登記がなされれば、その会社はもう事業をできなくなるわけではありません。会社継続登記を行うことで、解散していない状態に戻すことができます。

この会社継続登記を行うまでの流れは次のとおりです。

  1. 株主総会を開催し、会社継続について決議(特別決議)する。
  2. 法務局に「株式会社継続登記申請書」を提出する。

株主総会の決議は、みなし解散(官報公告から2か月後)から3年以内に行う必要があります。会社継続についての決議のほか、役員選任の決議や必要に応じて定款変更の決議もあわせて行います。

株式会社継続登記申請書には、登記事由として会社継続のほか、役員の就任などについても盛り込み、株主総会の決議から2週間以内に提出する必要があります。

必要な書類

会社継続登記の申請に必要な書類は、その会社の状況によって大きく異なります。

例えば、取締役会設置会社が引き続き取締役会設置会社として会社継続登記を申請する場合には、主に次のような書類が必要になります。

  • 株式会社継続登記申請書
  • 定款
  • 株主総会議事録
  • 取締役会議事録
  • 株主リスト
  • 役員の就任承諾書
  • 役員の印鑑証明書

取締役の就任登記で必要になる書類については、以下の記事で詳しく解説しています。

>新取締役が就任!登記に必要な書類と手続きは?

費用(登録免許税)

会社継続登記の申請にかかる費用(登録免許税)についてもその会社の状況によって大きく異なります。

上記のケース(取締役会設置会社が引き続き取締役会設置会社として会社継続登記を申請する場合)を想定すれば、次のとおり合計8万円弱の費用がかかります。

  • 清算人および代表清算人の選任に関する登記(※1):9,000円
  • 会社継続の登記:30,000円
  • 役員変更の登記:10,000円(資本金が1億円超の会社は30,000円)
  • 取締役会設置会社の登記(※2):30,000円

※1 清算人は通常、解散とあわせて登記しますが、みなし解散の場合は清算人の登記はされません。このため、制度上、会社継続登記の前にまず清算人の登記が必要になります。

※2 取締役会設置会社の定めは、みなし解散時に抹消されるため、取締役会設置会社として継続する場合はあらためて登記しなければなりません。

なお、上記の手続きを司法書士に依頼する場合には、上記の実費とは別に50,000円から100,000円程度の費用がかかります。

会社継続登記を行わない場合

みなし解散(官報公告から2か月後)から3年以内に上記の会社継続登記を行わないと、もはや会社として事業を行うことはできなくなり、以降は会社の清算手続きしか行えません。

原則としては、この時点で会社の清算手続きを行い、清算結了の登記を行う必要があります。

なお、みなし解散の登記から10年が経過すると、登記官の判断でその会社の登記記録が閉鎖されることがありますが、その場合、清算手続きまで行ってくれるわけではありません。長年、会社を放置していれば自動的に消滅するわけではないということです。

まとめ

みなし解散の通知が届いたら、2か月以内にまだ事業を廃止していない旨の届出を行うか必要な登記を行わないと、みなし解散になります。
みなし解散になっても、3年以内であれば会社継続登記によって事業を再開できますが、3年を経過すると、それもできなくなりますので注意しましょう。

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