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自力と専門家 役員変更登記の費用はいくらかかる?

本記事では、役員変更登記にかかる費用について、ご自身(自社)で申請される場合と専門家に依頼した場合の費用や手間の違いを説明します。

 

役員変更登記は、会社の経営者を取引先に知ってもらい、安心して取引をするため大事な手続きです。しかし、費用や手間が気になるという方も少なくないかと思います。

 

役員変更登記を自力(社内)で行うか、専門家へ依頼するかの判断材料となれば幸いです。

 

自力で役員変更登記をする

かかる費用は1万円か3万円

まず、自力(自社処理)で役員変更登記をされる場合の費用は、ほとんどの会社の場合には1万円で済みます。

 

役員変更登記を申請する場合、法務局で登録免許税という税金(国税の一種です)を支払わなければなりません。この登録免許税は、株式会社の場合は基本的に1万円です。ただし、会社の資本金が1億円を超える場合には3万円になります。

 

役員変更登記の際に、法律上、必要となる費用は登録免許税だけですので、自社で対応する場合にかかる費用は登録免許税の1万円(資本金1億円を超える場合には3万円)だけとなります。

 

費用を抑えるコツは一括申請

役員変更登記にかかる費用を抑えるためには、一括申請をすることがポイントとなります。

 

一括申請とは、役員変更登記の場面では複数の役員変更登記を1枚の申請書で済ませてしまうという意味です。

 

例えば、取締役のAさん、Bさん、Cさんが任期満了で退任となり、Aさんは続投(重任)、B、Cさんの後任としてDさん、Eさんを新規で役員選任とした場合、1枚の登記申請書に

 

「令和1年12月31日、取締役B,Cは任期満了退任、同日A重任。同日取締役D、E就任」

 

などと記載し、添付書類もそろえて申請します。すると、申請は1件と扱われますので、1万円(または3万円)で済みます。

 

仮に、上の例を別々に申請したとすればA~Eさんの5人分で5万円(または15万円)と5倍の登録免許税がかかります。

 

コストを抑えるためにも、役員変更登記は一括申請することがおすすめです。

 

手間は会社ごとで違う

次に、自社で対応する場合の手間についてです。

 

役員変更登記には、株主総会議事録と株主リストという書類が必要となります。また、就任の場合には役員就任承諾書や定款など、退任の場合には、死亡届、辞任届などが必要となることもあります。

 

役員変更登記は、会社法・商業登記法のルールに従って申請することとなります。

 

例えば、その会社が取締役会を設置しているかなどの機関設計によって異なりますし、退任についても退任理由ごとに添付書面が違います。

 

そのため、自社処理の場合は「手間は会社ごとで違う」という一般論でしか語ることができません。役員変更登記を申請するために何度も法務局に相談をして、往復することも十分あり得ます。

 

専門家に依頼する

役員変更登記の専門家

役員変更登記をはじめとする、登記の専門家は司法書士です。

 

そもそも、法律上、役員変更登記を他人に依頼する場合は、弁護士か司法書士以外に頼んではいけないことになっています。

 

税理士、行政書士、税理士が登記申請を代理することは弁護士法、司法書士法に違反する行為であり、知りながら依頼すれば理論上は共犯(刑法60条)になります。

 

なお、登記を主に扱うのは弁護士よりも司法書士が圧倒的に多いため、司法書士会では非司調査(ひしちょうさ)を時々行います。これは、司法書士が法務局に申請された、役員変更登記を含む各種登記を司法書士会がチェックして、あまりに複雑な登記を司法書士・弁護士以外が申請している場合には、本当に自社で対応したかどうか電話で確認をする調査です。

 

登記申請代理は、弁護士か司法書士にしか認められていない点は、ぜひ知っておきましょう。

 

費用はかかるが手間は大幅軽減

弁護士、司法書士に役員変更登記を依頼した場合には、登録免許税と実費に加えて、報酬を支払います。報酬は弁護士、司法書士ごとに自由に決めることができますから専門家ごとに違いますが、非常に簡易な案件であれば1万円程度から受けてくれる司法書士もいます。しかし一般には2万円から3万円程度が相場です。

 

平成30年度に実施された司法書士報酬アンケートでは、役員変更登記の報酬の平均で2万8851円(関東地区)となっています。

 

司法書士に依頼した場合の費用の一例

仮に司法書士への報酬を2万5000円として、登録免許税で1万円、実費で5000円を支払うとすれば、役員変更登記はいわゆる「コミコミ」で4万円ということになります。

 

ご自身で申請されるよりも数万円上乗せされてしまいますが、司法書士から用意するように言われたものさえ用意すれば、あとはお任せという具合で済むので、手間は大幅に軽減できます。

 

なお、当然ですが複雑な案件の場合には、報酬は高くなります。例えば、いわゆる休眠会社状態でかなりの調査をしないと登記申請が受理されないような場合には、報酬は高額になります。

 

まとめ

以上、本記事で述べたことを箇条書きでまとめると、

 

役員変更登記をご自身でされた場合

 

・費用が1万円(か3万円のみ)
・会社法などの法律を知らないと手間が大変かかる。

 

役員変更登記を専門家に依頼される場合

・前提として、役員変更登記を代理できる専門家は弁護士か司法書士のみ
・費用は登録免許税+実費+報酬。報酬は一般には3万円程度が相場。ただし、ケースバイケース。
・手続きの手間は大幅に軽減する

 

自力で対応するのと専門家へ依頼するのとで、どちらのほうが大きなメリットを受けられるかを、本記事を参考にご検討ください。

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